【夏の眼の健康ガイド】 プールで気をつけたい目の病気とは?
夏の盛りとなり、プールに入る機会も増える時期となりましたね!
子どもたちにとっては楽しみな季節ですが、実はこの時期、目の病気が増えることをご存知でしょうか? 「目が赤い」「目やにが多い」「かゆい」などの症状が、プールをきっかけに起こることがあります。 目の病気は感染力が強いものもあり、本人だけでなく周囲にも広がる可能性があるため、早めの対処が大切です。 今回は、プールの季節に注意したい目の病気とその予防法についてご紹介します。
プールでかかりやすい目の病気
■ 流行性角結膜炎(はやり目)
ウイルスによる結膜炎で、非常に感染力が強いのが特徴です。 目の充血や目やに、まぶたの腫れ、ゴロゴロとした異物感などの症状が見られます。 目をこすることで広がり、学校や家庭内でも流行することがあるため注意が必要です。 完治する場で(7~10日)、原則出席や出勤停止になります。
■ 咽頭結膜熱(プール熱)
こちらもアデノウイルスが原因の感染症で、結膜炎に加えて、喉の痛みや発熱、倦怠感などの全身症状も出ます。 プールの水を介して感染することもあるため、「プール熱」とも呼ばれています。
■ アレルギー性結膜炎
塩素や水の中の細かいゴミなどが刺激となって目にトラブルが起きることも。 かゆみや涙、充血が見られます。アレルギー体質のお子さんは特に注意が必要です。
予防のためにできること
● ゴーグルを使おう
プールの水が直接目に入るのを防ぐには、水泳用ゴーグルの着用がおすすめです。 ウイルスや異物から目を守るだけでなく、視界もクリアになります。
● 手で目をこすらない
ウイルスがついた手で目をこすると、簡単に感染してしまいます。 特にプールの後は、手をしっかり洗いましょう。
● プールの後は目を洗おう
遊んだあとは、シャワーで顔や目元をよく洗って、刺激物やウイルスを洗い流すことが大切です。 洗眼液などを使う場合は、清潔に保管されたものを使用しましょう。
● タオルは自分専用に
タオルの共用はウイルスをうつす原因になります。 自分だけのタオルを使うようにし、使った後も人に貸さないようにしましょう。
気になる症状があればすぐに眼科へ
目の赤みや目やに、かゆみ、痛みなどがあるときは、自己判断せずに眼科を受診しましょう。 症状を軽減するための目薬や炎症を抑えるための抗炎症薬などの処方がありますが、抗ウイルス薬は症状が出始めた初期の段階のみ有効であるため、早めの診察が必要です。 また、特にウイルス性結膜炎は、他人にうつさないよう注意が必要です。 学校や保育園、プールの出席については、医師の診断と指示を受けましょう。
プールの季節を安心して楽しむためには、目の健康にも気をつけることが大切です。 ご家庭でも簡単にできる予防策を取り入れて、元気に夏を過ごしましょう。 お子さんの目について気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。 当院では、お子さまの目の健康もしっかりサポートいたします。
▶︎小児眼科について